hel_lifelog 拡張版

Twitterへ垂れ流すには長すぎることなどを適当に。ご用件はTwitter hel_di@ry(アットマークをaに置換)までお願いします。

Acronis True Image 2018 長期使用したバックアップ設定を変更した際の異常動作

 バックアップ実行回数が1,000回以上に達しているバックアップ設定の内容を変更すると、「Error while parsing script.」というエラーダイアログが表示され、そのまま True Image を終了すると、それ以降 True Image を起動した際にスプラッシュスクリーンが「ユーザー設定を適用しています...」の状態のままフリーズしてしまい、True Image を起動できなくなる。

目次

環境

Acronis True Image 2018 ビルド11530、ビルド15470(2020年11月5日現在最新)

対処

 [C:\ProgramData\Acronis\TrueImageHome\Scripts] にある [~.tib.tis] ファイルに各バックアップ設定が記述されているが、この.tisファイル中の [execution_count] を「1」などに変更することで、True Image(TrueImage.exe)起動・バックアップ設定変更・バックアップ実行を問題なく行えるようになった。

対処へと至った理由

 最初のエラーダイアログの発生状況を鑑みれば、変更したバックアップ設定に何らかの異常が発生したことは明らかだったため、Sysinternals Process Monitor で True Image 起動からフリーズまでの処理を監視し、バックアップ設定ファイル .tis を特定して、前月のバックアップ済ファイル群の同ファイルと相違点を照合したところ、前月のバックアップ設定ファイルでは  [execution_count] が「1009」、異常が発生したバックアップ設定ファイルの [execution_count] は「1,112」と値にコンマがついていることを発見したため、試しにコンマを削除して「1112」としたところ、True Image を正常起動できることがわかった。

 しかし、このままバックアップ設定を変更したところ、再び「Error while parsing script.」エラーが発生し、True Image を起動できなくなったため、今度は [execution_count] を「999」とした場合と「1000」とした場合で起動・バックアップ設定変更を試みたところ、「999」では異常なく、「1000」では同様の異常が発生することがわかった。

 これにより、バックアップ回数が1,000回以上に達したバックアップの設定を変更した際に、 [execution_count] の値にコンマが混入して異常な構文のバックアップ設定ファイルが保存され、それがTrue Image 起動時やバックアップ設定変更時のバックアップ設定ファイルの解析において障害となるバグと断定した。